レビュー
まだ上巻。中巻と下巻が控えていることを承知で、上巻を読んだ感想を。
前半では、能力を持つ前の子どもたちが育てられる途上を描く。 子ども時代を振り返るという形式での記述が上手く、淡い懐古を感じさせる読み味。
まだ世界の全容を知らない子どもたちが大事に育てられるのだけど、それでもどこか不穏な雰囲気が漂う。 それはカズオイシグロの「わたしを離さないで」を想起させた。
そして後半からは夏合宿と称して、子どもたちは旅に出る。 子どもたちは世界の真相を知り、そして身を持って外界の恐ろしさをも知っていく。
未だ危機の真ん中にいるままで上巻は幕を閉じるので、すぐに中巻を購入した。これは続きが楽しみ。
あらすじを読んで、SF好きの自分にはハマりそうな内容であることは分かっていたけど、実際に読んでみるとSFとファンタジーの中間と言ったところ。 そしてテイストはジュブナイル小説の色が濃く、子どもの頃に読んでおきたかったと思わなくもない。
星評価
★★★★☆
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