日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

★★★☆☆

【終活入門エッセイ】父がひとりで死んでいた - 如月サラ

父がひとりで死んでいた 離れて暮らす親のために今できることposted with ヨメレバ如月サラ 日経BP 2021年12月17日頃 レビュー 勝間和代さんが言及していたので気になって買ってみた。 内容はタイトルの通り。東京で編集者として暮らす筆者が、地元で一人で…

【時代の空気感を切り取る】コロナの時代の僕ら - パオロ・ジョルダーノ

コロナの時代の僕らposted with ヨメレバパオロ・ジョルダーノ/飯田 亮介 早川書房 2020年04月24日頃 コロナについて書かれたエッセイと言うことで、気になって買ってみた。筆者はイタリア在住のエッセイストと言うことで、その点も気になってはいた。 エッ…

【聴く読書ならでは】シルバー川柳 − 全国有料老人ホーム協会

シルバー川柳posted with ヨメレバ全国有料老人ホーム協会/ポプラ社 ポプラ社 2012年09月 レビュー audiobook.jp の聴き放題に来ていたので聞いてみたら、意外と面白かった。 内容は言うまでもなく、老人たちによる川柳。収録作品のほとんどは自虐的な、ブラ…

【書評】目の見えない人は世界をどう見ているのか - 伊藤亜紗

目の見えない人は世界をどう見ているのかposted with ヨメレバ伊藤亜紗 光文社 2015年04月16日頃 少し面白かった、と思う。 例えば、道の話。目が見える人々は、ただ決められた順路に従って歩く。それはベルトコンベアのようで二次元的。一方で、目の見えな…

【タイトル詐欺】老人支配国家 日本の危機 - エマニュエル・トッド

老人支配国家 日本の危機posted with ヨメレバエマニュエル・トッド 文藝春秋 2021年11月18日頃 レビュー 筆者はソ連の崩壊とトランプ大統領の当選を「予知」していたという、人口学に詳しい歴史学者。 本書の中では、これまで世界が辿ってきたパワーバラン…

【冗長で中途半端】スタンフォード式人生を変える運動の科学 - ケリー・マクゴニガル

スタンフォード式人生を変える運動の科学posted with ヨメレバケリー マクゴニガル/神崎 朗子 大和書房 2020年05月09日頃 レビュー ベストセラーだし、おそらく良い本なのだと思う。運動についてはその良さがだいぶわかってきているし、時流に乗った本でもあ…

【人生観・社会生活観】フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか - 堀内都喜子

フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのかposted with ヨメレバ堀内 都喜子 ポプラ社 2020年01月10日頃 レビュー audiobook.jp で人気ランキングに入っていたので聴いてみた。レビューを見ると、そもそも紙の本の時点で結構売れてたらしい。 まず、タ…

【中途半端な内容】プライベートカンパニーを活用して、不動産投資をしよう!- 成田仁

図解新税制対応プライベートカンパニーを活用して、不動産投資をしよう!posted with ヨメレバ成田仁/小谷野公認会計士事務所 クロスメディア・パブリッシング 2016年02月 レビュー どちらかと言えば、会社設立部分に興味があり、購入。 楽天で注文して到着…

【不動産投資】サラリーマンは今すぐ5000万円借りなさい!- 木村拓也

サラリーマンは今すぐ5000万円借りなさい!posted with ヨメレバ木村拓也 秀和システム 2020年03月28日頃 楽天ブックスAmazonKindle レビュー マンション購入を考えており、手に取ってみたのが本書。書店で目立つようにディスプレイされていたし、今年(2021…

【あまりにもシンプルであまりにも薄味】私をくいとめて - 綿矢りさ

私をくいとめてposted with ヨメレバ綿矢りさ 朝日新聞出版 2020年02月07日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 読書家を名乗っている割に、自分が綿矢りさを初めて読んだのは2018年のこと。だいぶ遅い。 初めて手に取ったのが「勝手にふるえてろ」…

【金解禁を主軸とした戦後の政局を描く】男子の本懐 - 城山三郎

男子の本懐(新潮文庫)作者:城山三郎発売日: 2013/04/01メディア: Kindle版 レビュー 戦後日本における金解禁のドラマを描いた小説。中心となる人物は2人。浜口雄幸と井上準之助。彼らは性格こそ正反対だったものの、魂から通じ合い、戦後の日本経済に大き…

【大切な人の死を織り込んでいく小説】美しい距離 - 山崎ナオコーラ

美しい距離posted with ヨメレバ山崎 ナオコーラ 文藝春秋 2020年01月04日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 山崎ナオコーラさんの著作を読むのはこれが初めて。もちろん、「人のセックスを笑うな」はあまりにも有名。作家として気にはなっていた…

【先人の生き様に学ぶ】少しだけ、無理をして生きる - 城山三郎

少しだけ、無理をして生きるposted with ヨメレバ城山三郎 新潮社 2012年08月 楽天ブックスAmazonKindle レビュー 本書のタイトルは「少しだけ、無理をして生きる」。少しだけ、気になるタイトルだ。筆者のことを全く知らないこともあり、興味を持って手にと…

【人生再出発の狭間で】スクラップ・アンド・ビルド - 羽田圭介

スクラップ・アンド・ビルドposted with ヨメレバ羽田 圭介 文藝春秋 2018年05月10日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー ツイッターで読書家の方にオススメされて読んでみた。 第153回芥川賞を受賞した作品とのことで。いざ読んでみると、芥川賞に…

【初心者向け】アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書 - アンドリュー・O・スミス

アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書posted with ヨメレバアンドリュー・O・スミス/桜田 直美 SBクリエイティブ 2019年11月21日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle 総評 橘玲さん推薦!と帯にデカデカと書かれた本書。気になって読んでみた。 内容は、…

【未熟で残酷な人々】やさしい訴え - 小川洋子

やさしい訴えposted with ヨメレバ小川 洋子 文藝春秋 2004年10月08日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー この物語は果たしてハッピーエンドなのだろうか。自分にはとてもそうは思えなかった。 瑠璃子は夫の不倫と暴力から逃げるようにして、林の中…

【ひとりが寂しいと感じたら】孤独と不安のレッスン - 鴻上尚史

孤独と不安のレッスンposted with ヨメレバ鴻上尚史 大和書房 2011年02月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 鴻上尚史さんと言えば、ネット上の人生相談の名回答者としてよく話題になる。気になる人物ではあった。そんな折りに、ブクログで見かけた…

【静かな音楽小説】羊と鋼の森 - 宮下奈都

羊と鋼の森posted with ヨメレバ宮下 奈都 文藝春秋 2018年02月09日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー あまりに長いこと話題になっているので遅まきながら購入。 結論から言うと、文句なしに星3つ。ふつーの小説だった。 ピアノの話なら恩田陸の…

【書くための考え方】読みたいことを、書けばいい。 - 田中泰延

読みたいことを、書けばいい。posted with ヨメレバ田中 泰延 ダイヤモンド社 2019年06月14日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 「読みたいことを書けばいい」 このタイトルを聴いた時、ブロガーとしてはワクワクしたのを覚えている。 自分のライ…

【田園と再生の物語】生きるぼくら - 原田マハ

レビュー 原田マハさんの本はこれで三冊目。 「異邦人」で引き込まれて、「本日はお日柄もよく」そして「生きるぼくら」と読み進めてきた。 異邦人の文句なしの星5っぷりとは対照的に、生きるぼくらは文句なしに星3つ。決してつまらなくはないんだけど、無難…

【マイノリティの見る世界】夏の約束 - 藤野千夜

レビュー この作者の悲しみの雰囲気づくりは何なんだろう。少しだけ癖になりそう。 ハッキリと書くことなく、ジワリと滲ませる感じ。 表題作の「夏の約束」について。 MtFの美容師がひょんなことから入院することになる。 友人らがお見舞いに行くと、同じ病…

【SF紀行文】旅のラゴス - 筒井康隆

レビュー 初の筒井康隆。 主人公のラゴスは、一生分の人生を費やす旅をする。たった230ページなのに、その間には数十年の月日が経ち、とても長い物語を読んだかのような気分。 旅先で出会う人々やその生活の描き方はそれなりに丁寧で、しっかりと紀行小説と…

【書評】読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー - アレン・カー

読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー [セラピーシリーズ] (ムックセレクト)作者: アレン・カー,阪本章子出版社/メーカー: ロングセラーズ発売日: 1996/05/01メディア: 新書購入: 110人 クリック: 1,413回この商品を含むブログ (299件) を見る 世界15ヵ国で…

【沖縄恋愛小説】カフーを待ちわびて - 原田マハ

カフーを待ちわびて (宝島社文庫)作者: 原田マハ出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2008/05/12メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 55回この商品を含むブログ (53件) を見る もし絵馬の言葉が本当なら、私をあなたのお嫁さんにしてください―。きっかけは絵馬に…

【ドラマ化】結婚相手は抽選で - 垣谷美雨

結婚相手は抽選で (双葉文庫)作者: 垣谷美雨出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2014/06/12メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 少子化対策のため「抽選見合い結婚法」が施行されることになった。相手が気に入らない場合は断ることができるが、三回パスし…

【仕事小説】この世にたやすい仕事はない - 津村記久子

この世にたやすい仕事はない (新潮文庫)作者: 津村記久子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/11/28メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 「一日コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますかね?」ストレスに耐えかね前職を去った私のふざけた質問…

【女性同士の恋愛】キャロル - パトリシア・ハイスミス

キャロル (河出文庫)作者: パトリシアハイスミス,Patricia Highsmith,柿沼瑛子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/12/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (32件) を見る クリスマス商戦のさ中、デパートのおもちゃ売り場でアルバイトをする十九歳…

【辛口書評】そして、バトンは渡された - 瀬尾まいこ

星評価 ★★★☆☆ あらすじ 森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。 「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸…