日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

2022-01-01から1年間の記事一覧

【書評】地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門 - 木下斉

audiobook.jp の聴き放題に来ていたので聴いてみた。 内容はタイトルの通り。地域再生について。1人称視点の物語仕立てで描かれる。 主人公は、良い大学を出て、東京の良い会社で働いていた男性。実家の用事で地元に帰省した際、ひょんなことから地域再生に…

【終活入門エッセイ】父がひとりで死んでいた - 如月サラ

父がひとりで死んでいた 離れて暮らす親のために今できることposted with ヨメレバ如月サラ 日経BP 2021年12月17日頃 レビュー 勝間和代さんが言及していたので気になって買ってみた。 内容はタイトルの通り。東京で編集者として暮らす筆者が、地元で一人で…

【筆者の取材力の賜物】西成で生きる − 花田庚彦

西成で生きるposted with ヨメレバ花田 庚彦 彩図社 2021年03月27日頃 レビュー オーディオブックで聴き放題プランに来ていたので聞いてみた。 西成と言うと大阪の一つの地域。世間的な評判として「ヤバい地域」というのはよく聞いていた。 自分自身大阪への…

【見事に結末に騙される】エンダーのゲーム - オースン・スコット・カード

エンダーのゲーム〔新訳版〕(下)posted with ヨメレバオースン・スコット・カード/田中一江 早川書房 2013年11月08日頃 SF小説の必読本として名高い本書。下巻では、上巻以上の物語の広がりを見せ、どんでん返しで結末を迎える。 上巻ではエンダーは1人の…

【時代の空気感を切り取る】コロナの時代の僕ら - パオロ・ジョルダーノ

コロナの時代の僕らposted with ヨメレバパオロ・ジョルダーノ/飯田 亮介 早川書房 2020年04月24日頃 コロナについて書かれたエッセイと言うことで、気になって買ってみた。筆者はイタリア在住のエッセイストと言うことで、その点も気になってはいた。 エッ…

【聴く読書ならでは】シルバー川柳 − 全国有料老人ホーム協会

シルバー川柳posted with ヨメレバ全国有料老人ホーム協会/ポプラ社 ポプラ社 2012年09月 レビュー audiobook.jp の聴き放題に来ていたので聞いてみたら、意外と面白かった。 内容は言うまでもなく、老人たちによる川柳。収録作品のほとんどは自虐的な、ブラ…

【不動産営業小説】狭小邸宅 − 新庄耕

狭小邸宅posted with ヨメレバ新庄耕 集英社 2015年02月20日頃 レビュー 不動産に関するストーリーが読みたくて、試しに手に取ってみた。 帯には「不動産営業、絶賛の共感!」みたいな文言が。これは期待できるかもしれない…。と思い読み進めたものの、途中…

【書評】エンダーのゲーム(上)- オースン・スコット・カード

エンダーのゲーム〔新訳版〕(上)posted with ヨメレバオースン・スコット・カード/田中一江 早川書房 2013年11月08日頃 エンダーのゲームといえば「SFの必読書」として名高い。SF小説好きとしては、いつか読みたいと思っていた本書。ワクワクした気持ちを…

【書評】目の見えない人は世界をどう見ているのか - 伊藤亜紗

目の見えない人は世界をどう見ているのかposted with ヨメレバ伊藤亜紗 光文社 2015年04月16日頃 少し面白かった、と思う。 例えば、道の話。目が見える人々は、ただ決められた順路に従って歩く。それはベルトコンベアのようで二次元的。一方で、目の見えな…

【和食を初期化する】一汁一菜でよいという提案 - 土井善晴

一汁一菜でよいという提案posted with ヨメレバ土井 善晴 新潮社 2021年10月28日頃 レビュー 以前「くらしのための料理学」を読んで、土井善晴さんに興味を持った。 というか、思いっきり影響を受けているw お盆を買ってみたり、布巾でサッとテーブルを「清…

【学び直しの入門書】自分ごとの政治学 - 中島岳志

NHK出版 学びのきほん 自分ごとの政治学posted with ヨメレバ中島 岳志 NHK出版 2020年12月25日 「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?」で紹介されていたので読んでみた。 ページ数は少なく、文章もシンプル。小学生でも読めるのではないかと思…

【わがまま老人エッセイ】九十歳。何がめでたい - 佐藤愛子

増補版 九十歳。何がめでたいposted with ヨメレバ佐藤 愛子 小学館 2021年08月06日 レビュー オーディオブックで無料公開されていたので、試しに読んでみた。 この書籍は書店で見かけたことがあり、90歳の人の描く文章かぁ、面白そうだなぁとは思っていた。…

【書評】なぜ一流の男の腹は出ていないのか? - 小林一行

なぜ一流の男の腹は出ていないのか?posted with ヨメレバ小林一行 かんき出版 2014年03月 レビュー 腹が出ているかどうかと言う、 一点突破型の切り口はわかりやすくシンプルで面白かった。 ページ数が少なくてすぐに読めてしまう。 エピソード風の語り口な…

【大家業とはサービス業】あなたのアパート・マンションを即満室にする方法 - 浦田健

あなたのアパート・マンションを即満室にする方法posted with ヨメレバ浦田健 フォレスト出版 2007年12月 レビュー 楽待相談室でとある回答者の方がおすすめ書籍として提示していたので、気になって買ってみた。 15年くらい前の書籍で少し不安があったものの…

【親近感系 王道自己啓発】夢をかなえるゾウ1 - 水野敬也

夢をかなえるゾウ1posted with ヨメレバ水野敬也 文響社 2020年07月09日頃 レビュー 自己啓発系のベストセラーとして有名な本書。audiobook.jp の聴き放題プランにあったので、試しに聞いてみた。 内容としては割とありきたりというか、典型的なストーリー展…

【お手軽本格SF小説】銀河ヒッチハイク・ガイド - ダグラス・アダムス

銀河ヒッチハイク・ガイドposted with ヨメレバダグラス・アダムス/安原 和見 河出書房新社 2005年09月06日頃 レビュー 大変面白かった。1978年に出版されたとのことだけど、あまり古臭さは感じなかった。昔の SF 小説に特有な若干差別的なテイストを含むユ…

【タイトル詐欺】老人支配国家 日本の危機 - エマニュエル・トッド

老人支配国家 日本の危機posted with ヨメレバエマニュエル・トッド 文藝春秋 2021年11月18日頃 レビュー 筆者はソ連の崩壊とトランプ大統領の当選を「予知」していたという、人口学に詳しい歴史学者。 本書の中では、これまで世界が辿ってきたパワーバラン…

【料理から、日本人としての精神性を高める】くらしのための料理学 - 土井善晴

NHK出版 学びのきほん くらしのための料理学posted with ヨメレバ土井 善晴 NHK出版 2021年03月25日 レビュー 面白かった。本当に面白かった。 土井善晴さんという、名前は聴いたことのある料理家さん。そしてNHK出版という気軽に読めそうな感じ。 軽そうだ…

【冗長で中途半端】スタンフォード式人生を変える運動の科学 - ケリー・マクゴニガル

スタンフォード式人生を変える運動の科学posted with ヨメレバケリー マクゴニガル/神崎 朗子 大和書房 2020年05月09日頃 レビュー ベストセラーだし、おそらく良い本なのだと思う。運動についてはその良さがだいぶわかってきているし、時流に乗った本でもあ…

【人生観・社会生活観】フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか - 堀内都喜子

フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのかposted with ヨメレバ堀内 都喜子 ポプラ社 2020年01月10日頃 レビュー audiobook.jp で人気ランキングに入っていたので聴いてみた。レビューを見ると、そもそも紙の本の時点で結構売れてたらしい。 まず、タ…

【とにかく運動を始めよう】最強脳 - アンデシュ・ハンセン

最強脳posted with ヨメレバアンデシュ・ハンセン/久山 葉子 新潮社 2021年11月17日頃 レビュー 面白くはあった。けれどタイトルの「スマホ脳作者の特別授業」と言うだけあって、やはり内容の薄さは否めない。 スマホ脳は文句なしのベストセラーで、自分も誰…

【政局よりも政治を】総理の夫 - 原田マハ

総理の夫posted with ヨメレバ原田マハ 実業之日本社 2016年12月 レビュー 原田マハさんの、芸術系ではなく社会派系の小説。 内容については、良かったと思う。 女性の社会進出、政治よりも政局を優先する政治家、先送りにされる財政負担…など。人々が考える…

【日本でもクオータ制の導入を】女性のいない民主主義 - 前田健太郎

女性のいない民主主義posted with ヨメレバ前田 健太郎 岩波書店 2019年09月21日頃 レビュー 「時給はいつでも最低賃金、これって私のせいですか」で紹介されていたので気になって買ってみた。 女性のいない民主主義。一見してジェンダーと政治学の本である…

【レビュー】人口減少社会のデザイン - 広井良典

人口減少社会のデザインposted with ヨメレバ広井 良典 東洋経済新報社 2019年09月20日頃 レビュー 「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか」で紹介されていたので、気になって買ってみた。 人口減少と言えば、誰もが逃れることができない大きな社…

【国内SF小説】魂の駆動体 - 神林長平

魂の駆動体posted with ヨメレバ神林長平 早川書房 2000年03月15日頃 レビュー 神林長平さんと言えば、日本を代表するSF作家の一人だと思う。 この方の作品は、これまでに3作ほど読んできた。哲学的な問いかけを含むような作風で、少し難解な部分はある。 久…