日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

家族小説

【終活入門エッセイ】父がひとりで死んでいた - 如月サラ

父がひとりで死んでいた 離れて暮らす親のために今できることposted with ヨメレバ如月サラ 日経BP 2021年12月17日頃 レビュー 勝間和代さんが言及していたので気になって買ってみた。 内容はタイトルの通り。東京で編集者として暮らす筆者が、地元で一人で…

【妄信こそ貧困】下流の宴 - 林真理子

下流の宴posted with ヨメレバ林 真理子 文藝春秋 2013年01月04日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー この小説では、2つの世界が交互に描かれる。 1つが「福原家」。自称、中流家庭。教育ママの由美子を中心にして、ちょっとズレたところがある人…

【大切な人の死を織り込んでいく小説】美しい距離 - 山崎ナオコーラ

美しい距離posted with ヨメレバ山崎 ナオコーラ 文藝春秋 2020年01月04日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 山崎ナオコーラさんの著作を読むのはこれが初めて。もちろん、「人のセックスを笑うな」はあまりにも有名。作家として気にはなっていた…

【人生の再構築】ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。 - 幡野広志

ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。posted with ヨメレバ幡野 広志 ポプラ社 2019年05月28日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー がん患者である幡野広志さんが書かれたエッセイ。命について、家族について、人生について、丁寧に描…

【人生を狂わす嘘と勘違い】氷点(下) - 三浦綾子

氷点(下)posted with ヨメレバ三浦 綾子 KADOKAWA 2012年06月22日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 上巻までのあらすじ 医者の辻口啓造は妻である夏枝の不貞を疑った。夏江の不貞の間に娘が殺害されてしまったことが、やりきれなくて仕方なかっ…

【憎しみが満ちる家庭】氷点(上)- 三浦綾子

氷点(上)posted with ヨメレバ三浦 綾子 KADOKAWA 2012年06月22日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle レビュー 崩壊することが人為的に決定づけられた家族の物語を読む、こんなに辛いことはなかった。 愛のない、むしろ憎しみが充満するお茶の間に、まるで…

【韓国 群像劇】フィフティ・ピープル - チョン・セラン

レビュー この本にはタイトルの通り、50人の人々が登場する。 (実際には51人だけど。作者がつい書きすぎてしまったらしいw 登場人物は、韓国人もいれば、そうでない人も登場する。 男性も女性も、子どもも年寄りも、ゲイもレズビアンも登場する。 共通点と…

【ちょっと切ない家族小説】星々の舟 - 村山由佳

レビュー 面白くて一晩で読み切った 機能不全とも言える家族は、時間の経過とともに表面上は収まるところに収まったかのように見える。けれども実際には、家族の構成員は満たされない想いや未解決の問題を抱えている。そんな各々の視点で描かれる短編集。 あ…

【書評】定年オヤジ改造計画 - 垣谷美雨

レビュー 「定年オヤジ改造計画」 タイトルから察せられるのは、どうしようもないオヤジが周りの人々によって再生していくという話。 もうね、いつも通りの安定した垣谷節を期待していた。どうせ、面白いに決まっている!と。 果たして、内容はそのとおりだ…

【社会派 震災小説】女たちの避難所 - 垣谷美雨

女たちの避難所 (新潮文庫)作者: 垣谷美雨出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/06/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 九死に一生を得た福子は津波から助けた少年と、乳飲み子を抱えた遠乃は舅や義兄と、息子とはぐれたシングルマザーの渚…

【痛快!】夫の墓には入りません - 垣谷美雨

夫の墓には入りません (中公文庫)作者: 垣谷美雨出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2019/01/22メディア: 文庫この商品を含むブログを見る ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。〝愛人〟への送…

【三島由紀夫のSF】美しい星 - 三島由紀夫

美しい星 (新潮文庫)作者: 三島由紀夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 23回この商品を含むブログ (71件) を見る 自分たちは他の天体から飛来した宇宙人であるという意識に目覚めた一家を中心に、核時代の人類滅亡…

【辛口書評】そして、バトンは渡された - 瀬尾まいこ

星評価 ★★★☆☆ あらすじ 森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。 「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸…