- 作者: 阿部和重
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/05/15
- メディア: 文庫
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神町。この片田舎の町では暴発寸前の欲望が渦巻いていた。伊藤整文学賞、毎日出版文化賞をダブル受賞した、興奮必至の超傑作長編。
レビュー
芥川賞を受賞した「グランドフィナーレ」はその評価に悩んだものだけど、一方でシンセミアは紛れもなく力作だと思った。
神町の共同体としての描写はとても濃密。創作だとはとても信じられないような気持ちになった。 この本を読んでいる間だけは、自分もこの町の中にいて、人々の有り様を近い目線で観察しているような没入感があった。
登場人物は悪い意味で癖の強い人々ばかり。 インモラルな性癖や暴力性が包み隠さず描かれるので、苦手な人は苦手かも。
人間の剥き出しで汗臭い欲望を書くのに長けた作家だとは認めつつ、それに少し食傷気味になってしまった。果たして下巻はどうなっていくのか。
あと、登場人物が多すぎて、間が空くと誰が誰だか忘れてしまいそうだったw
星評価
★★★★☆
本日レビューした本
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