- 作者: 上田岳弘
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/01/26
- メディア: 単行本
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第160回芥川賞候補作。
それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。 あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。 新時代の仮想通貨小説。
仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。 中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。 小説家への夢に挫折した同僚・ニムロッドこと荷室仁。…… やがて僕たちは、個であることをやめ、全能になって世界に溶ける。「すべては取り換え可能であった」という答えを残して。 ……
レビュー
IT版村上春樹、新世紀エヴァンゲリオン、satoshi satoshi satoshi...
なるほど、芥川賞。この説明しきらないような感じ。時間を置いて再読したくなる。
ビットコインという社会現象が文学として確実に切り取られて、そして賞を取ったということに時代の区切りを感じた。
夢への挫折とか、遺伝子検査での発覚したDNA異常とか、究極的には1人で抱えていくしかない苦しみは途方もなく辛い。 だからこそ、彼らの目には、この主人公が魅力的に写るんだろうな。
ニムロッドと田久保紀子が、互いの影を瞬時に理解する場面は一生忘れられない。
星評価
★★★★☆
本日レビューした本
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