レビュー
広告代理店で激務をしていたクリエイターが不動産投資で脱サラ!という、表面だけみればよくあるストーリー。
けれど実績が伴っているのだからすごい。
この書籍ではターゲット層を明確にしている。かつての筆者のように、資金の無い人や年収が低い人。つまり不動産投資において選択肢の少ない人に向けて書かれた文章が散見された。
確かに、具体的な内容が書かれているのだけど、それと同じくらいにマインド的な部分でも参考になる。自分も頑張るぞ!みたいな気持ちにさせてくれる。
そういう意味では、初心者にとって読んでおいて損はない1冊だと思った。
誰もが筆者みたいに廃屋をリノベできるわけではないよなぁ…と思いつつ、それは筆者も認めるところ。それぞれの強みを活かして、仲間を見つけて頑張っていこうという主張。
引用・抜粋
筆者は元々広告業界でグラフィックデザイナをしていた。家族を持ったことをきっかけにして、資金繰りを始める。せどりとアフィリエイトは微妙で、FXではなけなしの30万円を溶かしてしまう。
タイトルでは50万円と言いつつ、父親と嫁から100万円を借りていた。かつ、工務のできる父親にリフォームを手伝ってもらったり、電気系の知り合いがいたり、ずるい…っ!と思ってしまった笑
資金繰りのためにカーローンで買った車を即売却して現金化、というのは面白い。(グレーゾーンっぽさはある)
入居者探しについて、役所を通じて生活保護受給者を紹介してもらう、という方法があるのか。(定着には苦労したみたいだけど)
本業のデザイナとしての知識が活かせた。元々持ってる知識や技能は活かせるに越したことはない。
キャッシュフローが30万円を越えたとき、筆者はサラリーマンを辞めた。
筆者は手元資金を作るために、必要とあらば売却し次の物件を購入していた。
第一の柱がアパート・マンション経営。第二の柱はシェアハウス。シェアハウスはターゲット層を定めることが大事。良くも悪くも自力で行う部分は多い。業者を挟むと費用がかさむ。客付け力が大事。
不動産投資へと踏み出す力を得るために、人との繋がりは大切。何を教えてもらうかも大事だけど、何を与えられるかも大事。自分の専門分野を持っておく。
大家業は外注の仕組みが整っている。すべてを一人でやる必要はない。
まず50万円で良いから資金を作ること、本を読んで勉強すること、勉強だけではなく行動すること、やる気スイッチを入れること、などが不動産投資を始める前にやること。
物件探しのポイントは、元付業者を選ぶこと。付き合い方は、お金を持っていて買えること、自分が手間のかからない良い客であることの2点をアピールする。Win-Winな良好関係を築く。
買ってもいい廃屋物件は、家賃が取れる地域、近隣の住民に問題のある人がいない、最低限の賃貸需要がある。の3点。近隣については、家がそれなりに手入れされていて、洗濯物が干されていて生活感があればオッケー。
販売価格はあくまで売り主の希望価格。指値というか査定金額を提示する。ただ安くしてほしい!ではなくそれなりの根拠を。筆者のテクニックは、買ったあとに文句を言いませんと宣言すること。
買ったあとにまずやることは安全の確保。壊れている箇所を業者を利用して把握して修繕、さらに電気とガスをきちんとしておく。
客付けに際しては買付業者に聞いてみる。最低でも3社。手土産を忘れずに。
リフォームに際して、なるべく安く楽しく。
必ずしも賃貸する必要はない。又貸しOKで貸しても良いし、共担(共同担保)にしてもよい。
火災保険と地震保険への加入は忘れずに。孤独死保険なんてものもあるけど、火災保険の汚損破損で対応可。
管理会社は客付けに強いことを重視するべし。
大家になったからと偉ぶってはいけない。入居者に快適な住まいを提供することを心がける。聞くべき相談とそうでないものは、そのうち見分けられるようになる。
売却は入居が決まってからじっくりと考える。
売却はプロに任せる。その際は一般媒介とする。専任か専属専任だとレインズへの登録義務が発生してしまう。