レビュー
自分のような初心者にとって、非常に学びが多い1冊。具体的な話がかなり多く、筆者の体験談がぎっしりと詰め込まれている。
1回の読破で終わらせず、折に触れて読み返したい。まさに教科書的な1冊だと思った。
各パートはすっきりと短くまとまっていて読みやすい。デザインや見せ方も上手いと感じた。そういう意味でも、初心者にとってとっつきやすい良書。
引用・抜粋
以下、読みながら書いた引用・抜粋。
第1章 はじめる前に本当に知っておきたい基本中の基本(事前準備編)
- きちんと知識を仕入れれば怖くない
- じっくり準備する
- 金融機関ありき
- 融資してもらえる人間になる
- 一番のリスクは無知リスク
- 不動産投資を始めるタイミングは始めたいと思った時
第2章 誰も教えてくれなかった物件選びの本当のコツ
- 特別な情報ルートは存在しない
- 不動産サイトなどを目を皿にして‘眺める
- 手数料を節約し経験値を得るために、物件探しや融資受けは全て自分でやる
- 不動産会社の横柄な対応には目を瞑る
- 両手の手数料をとれる元付業者が狙い目
- 売る理由を尋ねるのは無駄(正直に答えるとは限らない
- 心理的瑕疵物件(自殺など)や嫌悪施設(墓地、火葬場)は気にしない
- 反社会的勢力が入居している物件はNG(融資が降りない、売れない)
- 依存物件(大学や企業からの入居を頼りにする)は投資対象外
- 温泉街の物件は投資対象外
- 物件概要書はとにかくたくさん見た方がいいので、優先的に見るべき箇所を決めておく
- 物件概要書から違法物件ではないかどうか、支出項目が正しいかどうか確認する
- 銀行が重視する積算価格(土地の値段+建物の値段)を気にする
- 融資が受けられるエリア・物件であるか
- 満室経営ができるかどうか
- 物件見学では、外観、室内の状態、設備、入居偽装を調査
- 地元業者へのヒアリングは大事
- 買付証明書に法的拘束力はないが、反故にすると信用を失う
- 手付金の相場は売買価格の10~15%
- 融資特約をつける際は、融資銀行、融資金額、融資未承認の場合の契約解除期限を明記
- 価格交渉では金融機関の事情を指値の根拠とするのも手
- 法人化はコスト面でメリットがたくさん、特に合同会社が設立費用を抑えられて良い
第3章 ここが肝心!お金を借りるための知恵と技術
- こだわるべきはキャッシュフロー(=家賃収入ーローン返済額ー諸経費ー空室損失)
- 都心の物件は資産性は高いがキャッシュフローがでにくい
- キャッシュフローが出やすいのは、資産性は低くとも割安な地方所在マンションか築古マンション
- 住宅ローン、アパートローン、プロパーローン(事業性融資)
- 筆者はローン返済40、諸経費25、空室損失5、キャッシュフロー30のイメージ
- 不動産オーナーがやるべきことは入居率を100に近づけ、経費を抑えること
- マイホーム購入は慎重に、残債状況によっては新規融資が降りにくくなる
- 大幅な金利上昇がないと思うなら、変動金利にすべし
- 金利上昇後も返済可能な物件を選ぶ
- 金融機関とのやり取りは不動産投資家の仕事の1つ
- 地方の金融機関は縁や過去の関係性を重視することも
- 金融機関へのアプローチとして、紹介ルートが有るに越したことはない
- 審査担当ではなく融資担当と話す
- 金融機関からの不要な面談依頼は回避
- 融資が緩むのは各期末の3、6、9、12月なので、その1ヶ月ほど前を目安にするといい
- 自己資金ゼロで不動産投資を始めるのは難しく、物件価格の20%ほどは確保しておく
- キャッシュフローとローン返済率を重視する
- フルローンが降りるからと言って、優良な物件とは限らない
- 初心者には返済計画が立てやすい元利均等返済がおすすめ
- 金利交渉のチャンスはあるが、追加融資の禍根を残さないためにしないという手も
- 表面利回り、融資期間、金利、ローン返済率の4つのバランスを気にする(どれかが低くてもどれかでカバーできればOK
- 利回りから金利を引いた「イールドギャップ」は10%以上が望ましいと筆者
- 融資期間は法廷耐用年数以内、と言うのは国で定められたルール
- 信用毀損に陥ると、追加で融資が受けられなくなる
第4章 がっちり稼げる!賃貸経営の極意【物件運営編】
- 人口減少のペースは不動産経営を脅かすほどの速さではない
- 地方でライバルとなるのは地主・資産家などだが、彼らは節税対策などが目的なので賃貸経営が強くない
- 家賃設定、リフォーム、広告料、敷金礼金の4つをうまくコントロールする
- 全くお金を使わないのはNGだし、お金を使いすぎるのもNG
- 家賃設定は相場よりも少し安く(物件を高値掴みしてしまうと、この戦略は採れない
- リフォームは状況をみて、基準に照らして実施
- 広告料は家賃1ヶ月分くらい、多い時は3ヶ月分
- 敷金礼金をゼロゼロにして初期費用を下げてやる
- 設備投資でおすすめなのは、インターネット無料か、おしゃれな照明
- 管理会社には客付け上手と管理上手がある
- オーナーが物件に赴く必要はほぼ無し、管理会社に任せる
- 満室経営を達成するために、他社紹介OKな管理会社を選ぶ
- 自前でリフォームさせてくれる管理会社を選ぶ(費用削減のため
- 提案に耳をかさない、威張る、ケチ、レスポンスが遅い、は管理会社から嫌われるオーナーの特徴
- リフォーム業者は紹介を頼るか、自分で探すか(自分で探す場合はネット広告費を転嫁されないタウンページ掲載業者、一人親方、家族経営がお薦め
- プロパンガスか都市ガスかは地域によって変わるので、管理会社に聞いてみる
- 家賃保証会社はメリットが大きいので利用する
- 保証会社への請求は自分でやってもOK
- 場合によっては外国人や生活保護受給者の入居も許可する
- 入居者の死には備えておく
第5章 投資の成否を分ける物件の手放し方【出口戦略編】
- なるべく高く売るポイントは、満室にする、共有部分をきれいにしておく、不動産価格が高騰するタイミングを見計らう
第6章 真の不動産投資家になるための心の鍛え方【マインドセット編】
割愛。