日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

【腹痛の原因と対策】新しい腸の教科書 - 江田証

レビュー

教科書というと、ちょっと構えてしまう感じがある。が、実際には160ページほどしかない。しかも半分はイラストや写真なので、文章部分は80ページもないように思えた。つまりサクッと読める。 しかも、1トピックが1ページに収まってる。これはなんとも読みやすい。

内容については、まず腸に関する仕組みと症状、そして原因について解説。それから食と生活習慣による対処法が紹介される。という非常にわかりやすい構成。

腸に限らず、なんとなくで理解していた身体の仕組みついて、改めて学べたような思い。

個人的には低FODMAP方法は試してみたい。それから、アマニ油やしじみ汁は早速取り入れてみたい。あとは、以前からあこがれつつも実践できていなかった少食について、トライしてみたくなった。やっぱり腸を休める時間も大事ですよね、ということで。

引用

1章

体の仕組み的な話。 消化器系の連携について説明し、次に腸の働きについて説明し、そして腸内細菌やホルモンについて解説。

2章

腸の問題について。 原因と症状を列挙。分かりやすい。そして腸に起因する問題が多岐であることが分かる。疲労や肌荒れまでもが、腸に原因がある可能性があるとは…。

セロトニンと言えば、良いイメージがあったけど、まさか過剰分泌で悪影響が出るとは…。 あと、SIBO(小腸内細菌増殖症)という病気もあるらしく、物によっては医師の診察を受けた方が良いものもあるみたいだ。

3章

腸にいい食生活について。 善玉菌を増やせばいい、という話ではない。バリエーションを豊かにする。 発酵食品、水溶性繊維、オリゴ糖DHAEPAの4大食品を摂る。ただし、SIBOや過敏性腸症候群の場合は、火に油。

FODMAPとは、小腸に害をもたらす糖質。濃度が高く、小腸が希釈しようとする。その結果、小腸内に水が流入し、ぜんどう運動が過剰となり、下痢や腹痛となる 心当たりがある場合は、低FODMAP法を試してみる。全てやめてみて、経過をみる。その後、1品目ずつトライ。全てのFODMAPが体に合わないわけではない。ちなみに、最も合わない人がいいのがパスタなどの小麦類。

寿命に関わるサーチュイン遺伝子。腹7分目が大事。空腹によって、サーチュイン遺伝子が活発化する。

また、漢方やエクオールのサプリを摂取するのも良い。

健康な人の便の80%は水でできている。水の選び方が大事。 下痢しがちな人は軟水がいい。

4章 

腸を良くするには食事だけではなく、生活習慣も大切。

腸のお掃除タイム(MCC)を作るには、空腹の時間が必要。食事後に4時間を空けてやるといい。夜は20時までには食事を済ませておくといい。

座りっぱなしは胆汁に悪影響。すると小腸への殺菌効果が弱まる。1時間に1度は立つようにする。 さらに、腸内がダメージを受けると、体に負荷のかかる活性酵素が作られる。これを減らすには、サラダチキンを摂取する。

「ゆらぎ」の時間が腸にいい。緑茶の匂いを嗅いだり、風を感じたり、そういう時間を1日に1度は持つ。

日記を書くのもいい。セルフディスクロージャーすることで、自律神経が整い、副交感神経が高まり、セロトニンが増える。

朝ごはんは食べる。1日のリズムのスイッチを入れる。

便秘対策。毎日5分はトイレに行き、排便のリズムを習慣化させる。踵を上げて前傾姿勢になるのが、直腸から肛門が真っ直ぐになって良い。体を左右に捻るのも少しなら効果あり。

熱いお風呂に長時間入ると、交感神経が優位になって腸にはBAD。38℃くらいのぬるめのお風呂にリラックスして入るのがいい。また、漸次的筋弛緩運動も良い。

睡眠が規則だ正しいと、MCCが働いて腸にGOOD。不眠に悩む人は、朝日を浴びてメラトニンを出すといい。あるいは、寝る前にしじみ汁を飲むと、オルチニンを摂取できて良い。(メラトニンの分泌を助ける) あるいは、バナナや牛乳、レタスに入っているトリプトファンは、メラトニンの生成元となる。

1日に15分、ちょっと息が切れるほどの運動をすると、死亡率が14%下がる。運動不足だと、腸の動きが弱まり、腸が有害物質に触れる時間が長くなり、大腸癌の原因となる。

美調マッサージで自律神経が整い、副交感神経優位となる。

今回紹介した本