- 作者: 三島由紀夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/09
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 23回
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自分たちは他の天体から飛来した宇宙人であるという意識に目覚めた一家を中心に、核時代の人類滅亡の不安をみごとに捉えた異色作。
レビュー
三島由紀夫の(ある意味では)SF小説。読みにくさはあまり無い。 やはり純文学というか、登場人物の劣等感や渇望感は非常にリアリティがある。SF的な世界観の中にも、現代に生きる我々と似たような息吹を感じることができる。 宇宙人という設定だからこそ、人間臭さが強調されているように思えた。なんとも巧妙。
物語は謎の感動を残してフィナーレを迎える。家族小説に弱い読者は、油断してるとホロリと来るかもしれない。
9章での理念の押し問答は、やや難解で飛ばし読みしてしまった。 でもそこに三島由紀夫のエッセンスが詰まっていたのかも?再読する時にはきちんと拾いたい。
星評価
★★★★☆
本日レビューした本
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- 作者: 三島由紀夫
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