- 作者: 原田マハ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2018/06/28
- メディア: 文庫
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ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。MoMAのキュレーター八神瑶子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。
故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑶子が生きる現代との交錯の中で辿り着く一つの真実。怒涛のアートサスペンス!
レビュー
文句無しに星5つ。面白かった。
ストーリーとしては、ピカソの生きた20世紀と、現代の21世紀が交互に描かれる。 20世紀のストーリーでは、第二次大戦とゲルニカの誕生をベースに話が進んでいく。 そして21世紀のストーリーとしては、同時多発テロを発端とするアメリカとイラクの争いが描かれ、そしてゲルニカを巡る交渉劇が繰り広げられる。
物語を読み進めていくうちに、2つのストーリーの繋がりはどんどん濃くなっていき夢中になって読めた。 2つのストーリーを繋ぐのは、ゲルニカという名画、そしてゲルニカに託された戦争と平和への痛烈なメッセージ。
そしてラストは予想の斜め上を行く結末で、鳥肌が立つような読後感を久しぶりに味わった。
アートへの潤沢な経験と知識、そして綿密な時代考証があればこそ成り立つ力作だった。キャラクター達のアクが強すぎずストーリー展開を邪魔してないのも、純粋に物語の運びを楽しめたという点でグッド。
星評価
★★★★★
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