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【文芸オタクの本紹介】人生を狂わす名著50 - 三宅香帆

レビュー

人生を狂わす名著と称して50冊が紹介される。 紹介されるのは小説だけではない。古典文学・短歌・漫画など、幅の広さを見せつける。

中には、刺さる紹介もあった。次は是非この本を読みたい!という気持ちになった箇所はあった。 著者の読書歴は深いし、読んだ冊数も相当多いのだと察せられる。

ただ、油断していると、作者のオタク感全快!!に胃もたれしそうになった…w

この著者は「文芸オタクの私が教える バズる文章教室」という本を書かれている。

うん、まさしく文芸オタクなのだ。(失礼な言い方だけど)オタクがフガフガと喋っているのを聞かされているような、そんな本だった…w

こういう、好きなものについて一方的にまくし立てる人っているよなーと、懐かしい気持ちに…。

「美しい星」「悪童日記」「わたしを離さないで」など、読んだことのある本が紹介されていた。同意できる部分もあったけど、「よくそこまで熱弁できるなぁ…」とむしろ引くシーンもあった…。

きっと、この作者だからこそ、見える世界があるのだと思う。同じ本を読んでも、万人の心に引っかかるとは限らない。冷めた言い方になっちゃうけど。

そんな作者を眩しく思うと同時に、自分はそうはなれないかもなーという諦念も湧いてくる。

紹介している本からは「人生を狂わすこの一言」という名目で引用がされているんだけど、必ずしもピンとくるものではなかった。

とは言え、何冊かありがたく読んでみようと思う。読了する度に、当該の紹介文を再読してみよう。

星評価

★★★★☆

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