日々是書評

書評初心者ですが、宜しくお願いします ^^

【マインド・メンタル】1年目から成功する不動産投資村田式ロケット戦略のすべて - 村田幸紀

レビュー

もふもふ不動産さんのオススメ。

具体的な話や計算式が登場するので、読みやすいのだけど中身もある。

なぜ不動産投資がいいのか、融資への向き合い方、などについて、マインドに関する内容も多い。なので、初心者にはメンタル的にも参考になる1冊。

ほどよい自分語りというか実体験も含むので、読み物としての面白さもある。

特筆すべきは発行年度が新しく、アフターコロナも考慮に入れている点。ぜひ新装版を買うことをオススメ。

引用・抜粋

ここからは本書を読みながら書いた引用と抜粋を。

冒頭

不動産投資のタイミングについて、疑念を呈する声は多い。しかし銀行はずっと不動産投資に融資を行っている。なぜなら不動産投資は担保を前提とするので、他の事業と異なり貸し倒れリスクというのがない。また、収益性に乏しい地方銀行なら尚更、不動産融資にシフトしていかざるを得ない。

第1章 破綻寸前から、年間家賃収入1億円に!

筆者の体験談。名古屋に中古アパートを購入。利回り15%、満室、値引き成功、という好条件。しかし購入後に修繕が頻発。満室ゆえに内見することができなかった。

一棟にこだわる理由は3つ。区分でも一棟でも購入までの手間は同じだから。修繕に同意が必要なく自分のタイミングでできるから。資産生があり銀行評価が超過になる可能性が高いから。

RC造にこだわるのは法廷耐用年数の問題。融資期間が長いので月々の返済額を抑えられる。つまりキャッシュフローを増やせる。

金利上昇耐性評価とは、銀行が行う評価の一つ。金利が上昇しても返済できるかどうか。筆者は持ち出しの発生する物件を抱えていたため、三井住友銀行の融資を受けられなかった。物件数を拡大していくなら、キャッシュフローが出ていることと融資を受ける順番は大事。

複利のメリットは不動産投資でも有効。しかし、1棟目が重要。

第2章 「地方」にチャンスがある理由

地方への投資はリスクがあるが、それはカバー可能なリスク。むしろリスクを取らないとリターンも取れない。

地方の懸念は人口減少だが、世帯数は増えている。

都心の投資用物件の利回りは4〜6%。一方で地方のそれは9〜11%。

中古物件のメリットは、すでに入居者がいる、経費の実績値が分かるなど。

商業系の物件は、景気の影響を受けるし、その地方特有の経済事情があるかもしれない。また、ブローカーがさっさと捌きたいお荷物物件の可能性も。(近隣に強豪が出店してしまった、など)

新築の場合は家賃が高く設定されている可能性も。いわゆる新築プレミアム。新築を見込んだ入居者は数年で退去することも。そして数年後に家賃を下げる時が来る。以上のような状況があり、銀行評価は物件価格を下回ることも。つまり信用毀損。目指すべきは資産超過。

第3章 融資を受けられる「RC造」物件の選び方

村田式キャッシュフローとは「年間実質家賃収入ー年間経費ーエレベーターなどの施設費ー年間借入返済」。

年間実質家賃とは、満室時92%。入退去や景気の影響による家賃下落を考慮。

年間経費は管理修繕費や都市計画税や固定資産税など。管理修繕費は9+(築年数+3)%。税金は1%程度。

市場に出回っている木造物件は築10年から。売り手のマインドとして、そろそろ発生する修繕費を払うくらいなら売却しよう、というもの。その時点で残りの法廷耐用年数は12年。12年後に売り手がつくかは不明。

「土地値物件」は上級者向け。上述のような物件ならば、取り壊して土地として売ろう、というもの。退去費用や取り壊し費用はすでに払われている。資産保全目的ならOK。

狙い目は1億円の物件。金額は大きいが、シュミレーション通りの余裕さえ実現できれば問題ない。また、購入に際してライバルがグッと減る。しかし売却時になかなか書い手が見つからない、ということも。売却計画は慎重に。

潤沢なキャッシュフローを得るためにも、返済比率は40%以下、最低でも45%以下に抑える。

居住系物件の中でも、リカバリー可能なB級物件はミドルリスク・ハイリターン。

賃貸経営のリスクについて知る。発生頻度とダメージを知る。リカバリーする大家力が大事。リカバリできないリスクは避ける。

頻度もダメージも少ない場合は、発生してから対処。管理会社と相談して対処。夜逃げ、水道ポンプの故障など。

頻度が高くダメージが少ない場合、管理業者の通常業務の中で解消。退去、設備の故障など。

頻度は低いがダメージが大きい場合、複数物件を保有することでリスク分散。地震、火災、水害、自殺など。

頻度が高く、ダメージも大きい場合、保険などで対応。大規模修繕、一斉退去、孤独死など。

上記のように、答えが出ているリスクは対処可能。逆に答えのないリスクを持つは避ける。(音害、反社、湿気、凍結、駐車場不足、地盤沈下、など)

売却時の残債を超える値段で売れないと自費で補填することになる。ので、売値を想定できるようにしておく。以下、売却で重要な3つの考え方。

キャップレートとは、そのエリアの利回りの相場。物件の残債利回り(年間満室家賃収入÷残債)がキャップレートを上回っていれば借金を残さずに売却が可能。ちなみにキャップレートは築年数に応じて上昇していく。

土地値は重要。土地値が8000万円なら、少なくとも8000万円で売れる。残債がいつ土地値を下回るのか計算しておく。

以上を最低でも1つ、できれば2つ、購入時にクリアしていると安心感がある。

第4章 「融資」はフルローン狙え!

ROIの考え方。投入する自己資金が少ない方が再投資までの期間が短くなる。なので、フルローンできればオーバーローンが望ましい。

初心者にとって銀行融資は1つの壁。以下の3つの基本原則をすべて満たさないといけない。資金使途が不動産投資であること、返済可能な計画が練られていること、貸倒しない担保価値。つまり、銀行に絶対に損をしないと判断してもらう。

都市銀行の中では、みずほとりそなが融資に積極的。三井住友はスルガの件があり縮小。

物件が見つかったら並行して融資の準備を進めていく。

銀行へのヒアリングリストや、融資セットのリストがあるので参照する。

今回紹介した本